元禄時代(1700年頃)の建築と伝わる「片岡家住宅」の蔵の修復工事レポートです!
龍野藩南組大庄屋「片岡家住宅」は、姫路市都市景観重要建築物等に指定されていて、市内でも最古級の町家です。
付随する蔵も同時期の建築と考えられ、昭和期にはカメラ店に転用されましたが、カメラ店閉店後は手が加えられず、傷みが激しくなっていました。

この蔵には、龍野藩脇坂家の輪違い紋の瓦が残っていて、江戸時代の網干を偲ぶ貴重な歴史遺産といえます。
この建築を保全するため、2020年11月~12月に修復工事が行われました。
11月21日に、作業に先立ち足場が組まれ、正面のシャッターが撤去されました。

足場を見られたご近所の方が、「ついに解体か?」と心配される一幕もありました。
その方は「ここは昔カメラ屋やった」と懐かしそうに蔵を眺められ、「看板も残っとるなぁ」と、シャッターの下に隠れた文字を見つけられました。
シャッターを外してみると、昭和レトロで味わい深い看板が出現しました。

11月22日は、正面軒の瓦下ろしと瓦の洗浄を行いました。

午前中半日の作業で屋根がすっかり撤去され、青空が見えるようになりました。

その後、合田工務店様の丁寧なお仕事で、12月上旬には修復工事が立派に完了しました。



文化財の多くは、創建時の意匠を再生するという方針で修復されますが、片岡家の蔵は江戸時代の建物でありながら昭和期にはカメラ店であったという歴史と住民の記憶が根付いていて、今回の修復では昭和のカメラ店としての外観も残せたことで、歴史遺産としての厚みが増したと感じます。
昭和レトロな痕跡が残ったことで、建物の活用の仕方の幅も広がるのではないかと、期待が膨らむ修復工事でした。
修復工事を主導された「網干片岡家の保存・活用を考える会」様のご活動はこちらからご覧ください。
【網干片岡家の保存・活用を考える会】
片岡家の保存・活用を考える会では、網干片岡庄屋塾「寺子屋教室」を毎月第2・4土曜日に開いています。
姫路市最古級の庄屋で、5歳~小学6年生を対象とした、国語や算数の学習のほか、蔵探検などといった古民家ならではの学びや遊びもできます。
詳しくは、Facebookページ >> 網干片岡家の保存・活用を考える会 よりご確認ください!

